27年卒学生を対象にAI活用影響を調査
株式会社RECCOO(以下、RECCOO)は12月3日、2027年卒業予定の大学生を対象に、企業のAI活用が学生が抱く企業印象や志望度にどのような影響を与えているのかを調べるアンケート調査を実施、その結果をとりまとめて公開した。
調査は2025年10月1日~11月16日の期間、RECCOOが提携する学生団体などにおいてインターネット・アンケート方式により実施、827人から有効回答を得ている。
回答者の内訳は男性が52.4%、女性が47.4%、文理では文系が64.1%、理系が35.9%だった。大学群としては旧帝大・早慶上智クラスが40.3%、有名国立・MARCHクラスが42.4%、その他が17.3%となっている。
まず自社事業やサービスそのものにAIを取り入れている企業に対し、どのような印象があるかを尋ねたところ、「良い印象/やや良い印象」が80.7%を占め、「どちらともいえない」は18.4%、「やや悪い印象」は1.0%となった。
さらに日常業務においてAIを活用している企業では、「良い印象/やや良い印象」が85.2%とさらに高まり、「どちらともいえない」は13.1%、「悪い印象/やや悪い印象」は1.1%にとどまった。
事業領域としてのAI展開以上に、日々の業務でAIを活用する体制になっているかどうかが学生からの評価に直結する傾向があると分かる。

企業の将来性や成長性、働きやすさとAIが結びつきやすい傾向
日常業務にAIを活用していない企業についてはどう思うか、印象を尋ねたところ、「悪い印象/やや悪い印象」が36.8%となり、非活用がマイナスイメージ要素になってきていることもうかがわれた。「どちらともいえない」は59.7%で、「良い印象/やや良い印象」は3.5%と少ない。
この傾向は学生層によって違いも見られ、旧帝大・早慶上智クラスの学生になると、「悪い印象がある」とする人が43.3%とより高くなった。有名国立・MARCHクラスでは36.0%、その他の学生では23.2%で、AI非活用企業への評価は上位校学生ほどシビアなようだ。
学生から寄せられたコメントでは、AI非活用企業について、「先進技術の導入が遅れており、IT等に弱い印象を抱くため」悪い印象につながるという声や、「働き方改革や人手不足などで人間の労働力が縮小していく中、事業を拡大していくためにはAIによる業務効率化が欠かせないと考えるから」といった理由が見られている。
また「AI技術など最新技術を活用しない企業は柔軟性がなく成長し難いイメージがあるため」という声も聞かれた。
この結果を受けRECCOOでは、AI非活用は新卒採用におけるボトルネックとなり、とくに上位校学生において獲得機会損失が顕著になる可能性があると指摘している。
また、エンジニア領域などだけでなく、バックオフィスや営業、企画といった部門でのAI活用事例を示すことで、より幅広い学生層へのアピールが可能となり、母集団拡大に寄与する可能性が高いともした。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社RECCOO プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000249.000033607.html
