管理職志向のない中堅社員、管理職打診は4分の1が辞退も成長実感が高いほど承諾傾向

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人材育成支援のALL DIFFERENTが調査

ALL DIFFERENT株式会社(以下、ALL DIFFERENT)は21日、ラーニングイノベーション総合研究所とともに中堅社員を対象とする意識調査を実施、管理職以外のキャリアを望む中堅社員の価値観分析結果を公開した。

調査は中堅社員といえる社会人5年目以上15年未満の役職についていない社員を対象に、2025年10月に実施、管理職以外のキャリアを志向する750人から回答を得ている。

近年は管理職の負担に注目が集まり、管理職になりたいという中堅社員が減少傾向にあるともされる。キャリアの多様化やキャリア自律の重要性が高まる時代でもあり、かつてのような画一的昇進志向も変化してきている。

一方で管理職は成果創出の要でもあり、より多くの中堅社員に目指してほしいものでもあるだろう。よって管理職以外のキャリアを望む中堅社員の価値観を探った。

管理職志向のない中堅社員に対し、もし管理職を打診されたらどうするかを尋ねた。すると「打診されたら承諾する」は8.3%で、「検討する」が31.9%、「辞退する」は25.1%だった。「打診されたら退職を検討する」という回答も8.9%に見られている。

男女別に回答を分析すると、男女とも「打診されたら検討する」が男性で35.9%、女性で29.4%と最も多かったものの、男性では2位が「わからない」の23.6%。

3位に「辞退する」の19.7%、4位が「承諾する」の11.7%だったのに対し、女性では2位が「辞退する」の28.5%、3位で「わからない」の27.4%、4位が「承諾する」の6.0%となった。

男性の方が、検討する人や承諾する人が多い傾向にある。

続いてキャリア志向別に分析を行った。スペシャリストとして専門領域をきわめたいとした中堅社員では、「打診されたら承諾する」が22.4%と比較的高く、「検討する」人も51.7%にのぼった。

キャリアについてはまだはっきりしておらず、今後決めていきたいとした人では、「打診されたら承諾する」が10.0%、「検討する」が41.5%となった。

独立したいと考えている人では、「打診されたら承諾する」は7.4%、「検討する」が25.9%で、「打診されたら退職を検討する」とした人が18.5%と「辞退する」に並んで高い傾向が見られた。

役職にはつかず、メンバーとして働きたい人は「打診されたら承諾する」人が5.2%と低く、「検討する」人も34.9%となった。また特にキャリアについての志向はない人の場合、「打診されたら承諾する」が3.9%となり、「検討する」も19.0%で最小になった。

管理職志向のないミドルキャリアが管理職を打診された際の対応

業務での成長実感機会が承諾に影響

続いて、中堅社員の成長実感機会と管理職打診時の対応の関係性を分析した。

すると、業務で成長を感じる機会があるか尋ねた問いに対し、「とてもよくある」と回答した人では、管理職を打診されたら「承諾する」人が34.9%と高く、「検討する」人も34.9%で高い傾向にあった。

一方で成長を感じる機会が「全くない」とした人では、打診されたら「承諾する」人はわずか1.9%で、「検討する」人も11.3%にとどまり、打診されたら「辞退する」は17.0%、「退職を検討する」が11.3%で、「わからない」が58.5%にのぼった。

成長を感じる機会が「たまにある」「あまりない」の回答者の傾向を鑑みても、業務での成長実感機会がある中堅社員ほど、管理職の打診を承諾する割合が高い結果になっている。

また、部門間連携や全社的プロジェクトに関わる機会との関係性を分析すると、そうした機会が「とてもよくある」または「たまにある」人では、管理職を打診されたら「承諾する」が他より高い傾向にあり、「とてもよくある」で38.9%、「たまにある」で17.2%となっていた。

「検討する」人は「とてもよくある」が33.3%、「たまにある」で50.0%にのぼる。

反対に部門間連携や全社的プロジェクトには関わる機会が「あまりない」「全くない」中堅社員では、打診を「承諾する」人はそれぞれ4.8%、5.6%と低く、「検討する」人も37.0%、16.8%とあまり高くない。

次に、人事評価の仕組みの観点から分析した結果では、昇進が年功序列だと思うかという問いに「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した人では、管理職を「打診されたら承諾する」が10.4%、「検討する」が41.1%、「辞退する」が25.1%だった。

一方、年功序列だとは「思わない」、「どちらかといえばそう思わない」とした人では、「打診されたら承諾する」が8.0%、「検討する」が30.4%、「辞退する」が30.4%となり、年功序列による昇進と思う人の方が、やや承諾・検討する傾向が強かった。

最後に、役割認識と打診時の対応の関係について分析を行っている。すると、「打診されたら承諾する」の回答割合が高かったのは、自身の役割について「後輩を育成する」とした中堅社員で19.2%だった。

次いで高いのは、「新しいスキルや知識を積極的に習得する」の15.0%、「自分の業務で高い成果を安定的に出す」の13.0%となった。

反対に自信の役割について「わからない」「該当するものはない」と回答した中堅社員では、「打診されたら承諾する」人は3.6%、3.3%といずれも低く、「辞退する」が15.5%、30.3%とそれぞれ高めで、「わからない」は62.5%、36.9%とより高い結果になっていた。

調査全体を通じ、ALL DIFFERENTでは、管理職以外のキャリア志向を持つ中堅社員でも、成長機会がある層や、他者との連携を役割として認識している層では、管理職の打診を受け入れる可能性が高いと推察されるとしている。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

ALL DIFFERENT株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000277.000005749.html

生産性DX編集部

生産性DX編集部は、生産性向上に向けたDX活用の知見を、わかりやすく発信しています。経営や組織、働き方、テクノロジーまで幅広く取り上げ、生産性向上に取り組むすべての人に、中立的な視点で考えるきっかけや実践のヒントをお届けします。

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