プロトタイプを開発、有償でのPoCを開始
日本電気株式会社(以下、NEC)は29日、自社における事業開発の知見やノウハウを踏まえ、事業開発のDXを加速させるAIサービスのプロトタイプを開発したことを発表した。同日より有償でのPoC(概念実証)を開始している。
このサービスは、企画担当者が作成した事業企画書をAIによって診断し、評価や改善アドバイスを提供するもの。これによるブラッシュアップアクションで質を向上させ、スピーディで優れた新規事業開発の遂行をサポートする。
NECではPoC提供による顧客の事業開発活動における価値検証を経て、2026年初頭のサービスリリースを目指す方針だ。

開発現場の課題を解消、より良い新規事業創出へ
近年、企業成長の柱として新規事業創出が注目されるが、開発現場では経験の少ない企画担当者らが事業企画書をどうブラッシュアップしていけばよいか分からず悩んでいるケースが多くみられるという。
評価者も新規事業領域と自身のバックグラウンドが一致すればよいが、そうでない場合には評価やアドバイスが行いづらく、企画担当者とのコミュニケーションも困難になるなど、事業開発活動のスピードを阻害してしまうケースがある。
新サービスはこうした問題を解決するもので、PoCではゲート審査で使われる評価軸をもとに事業企画書をAIが分析、内容の過不足を自動診断する。そして偏りがないか、不足がないかチェックし、ブラッシュアップに活きる具体的アドバイスを返す。また、評価者には客観的評価を提供する。
サービスでは顧客独自の評価基準にも柔軟に対応、それぞれの組織に最適化した診断を実現していくとする。AIによる網羅的かつ客観的な評価結果に基づき、企画担当者と評価者がやりとりを進めることで、事業化に向けた円滑で建設的な議論を実現させる。提供はNEC独自のセキュアな環境で行うため、機密性の高い情報の取り扱いも心配なく実施できるとされる。
NECでは、このサービスを自社の新規事業開発にも導入し、すでに社内プロセスの効率化・高度化を実現しているという。同社は今回の有償PoCによる先行提供を通じ、実運用における価値検証とフィードバック収集を推進、さらなる品質向上を図って正式リリースに備える方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日本電気株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001071.000078149.html
