『Job総研』が「2025年 人事評価の実態調査」結果を公開

人事・採用最新動向

人事評価のためのアピール疲れ

2025年9月29日、パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』が、「2025年 人事評価の実態調査」の結果を公開した。同調査は現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者を対象に、2025年9月10日~9月16日にインターネット上で実施された。回答したのは全国の20~50代の男女。有効回答数は391だ。

同調査で明らかとなったのは、人事評価に向けて“アピール”を意識する人が多いということだ。評価のためのアピールは、58.6%が「する派」だった。アピールは評価に活きているかを聞くと、82.1%が「活きていると思う派」で、大半を占めた。

人事評価のために普段行っていることを尋ねると、29.9%が「上司の意向に積極的に従う」と答え、最多となった。次いで、27.6%の「上司へのアピールを増やす」、23.0%の「資料などを丁寧に作成する」と続いた。

しかし、人事評価のためのアピールをすると回答した229人のうち、32.3%が「アピール疲れを感じる」、28.4%が「精神的に消耗する」、27.1%が「無駄な仕事が増える」と答えており、プラス面だけでなくマイナス面が存在することが読み取れる。

人事評価のために行なっていること 評価のためのアピールをするか

人事評価構造そのものに課題

人事評価に不満を感じた経験を質問したところ、69.6%が「ある派」だった。また、昇格昇給を待つより転職を検討する人が69.0%で半数以上を占めた。転職を考えたことがあると回答した256人のうち、51.6%が実際に転職していた。

人事評価で転職を考えた経験 実際に転職をしたか

AIによる評価について聞くと、期待する点で最も多かったのは48.3%の「公平で客観的な判断」、不安な点で最も多かったのは38.1%の「AIに誤った解釈をされる」だった。AIによる人事評価には51.2%が不安を抱いており、68.7%が人事評価を担当して欲しいのは上司だと答えた。

『Job総研』は、同調査の結果を受けて、「アピールしなければ正当に評価されない」と従業員が感じている評価構造そのものに課題があると指摘している。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

Job総研
https://jobsoken.jp/info/20250929/

生産性DX編集部

生産性DX編集部は、生産性向上に向けたDX活用の知見を、わかりやすく発信しています。経営や組織、働き方、テクノロジーまで幅広く取り上げ、生産性向上に取り組むすべての人に、中立的な視点で考えるきっかけや実践のヒントをお届けします。

関連記事

TOP
CLOSE