若手社員の退職意向に影響を与える「働き方」の実態──CORNER調査

法律関連

Z世代の退職意向、リモート勤務層で高まる傾向

人事コンサルティングを手がける株式会社コーナーは、Z世代の若手社員を対象に、ワークスタイルや残業時間が退職意向に与える影響について「Z世代の退職意向 不満実態」調査を実施した。

同調査は2025年8月29日~9月4日にWebアンケートにより行われ、新卒入社1~3年目の正社員514人から回答を得ている。

調査によると、月内に一部でもリモート勤務を行う「リモートあり層」における退職意向(1年以内~将来的な希望を含む)は78.6%、毎日出社する「リモートなし層」の65.5%に比べて高い傾向にある。

「リモートあり層」は昇進スピードや配属への納得感といった評価の見えづらさに対する不満が強く、「働きやすいがやりがいはない(54.4%)」と感じる割合が突出していた。一方、「リモートなし層」では柔軟な働き方への不満が目立つものの、継続意向は相対的に高かった。

両立実感

残業10時間超で退職意向が急上昇

転職時に叶えたい条件を尋ねたところ、給与・待遇、柔軟な働き方は前提として、特に「リモートあり層」では、「成長やスキル習得の機会が豊富にある(37.9%)」や「成果やスキルが報酬に適切に反映される(37.9%)」、「チームや組織への貢献を実感できる(35.0%)」などの条件を重視していた。

残業時間別の分析では、月10時間を超えると退職意向がより強まり、70%台に達することが判明。特に「昇給・昇格スピード」や「柔軟な働き方」などへの不満が増加し、40~59時間の残業層では「会社の社会的意義やビジョン」への不満も他層の約2倍に上った。

不満の実態

長時間労働者は高負荷な環境に置かれながらも、学習機会や人間関係の良好さが離職行動を一定程度抑制している構図も見られた。一方で、残業のない層も含めて、入社後に期待していたより悪かった項目の中では「給与や待遇」が最も多い結果となった。

「働きやすさ」だけではZ世代の定着には十分とは言えず、オンライン・オフラインを問わず、若手が自身の貢献や成長を実感できるよう、役割設計・評価制度・異動のあり方を再構築することが、企業に共通する課題であるとしている。

出典元:株式会社コーナー
(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

株式会社コーナー
https://www.corner-inc.co.jp/

株式会社コーナー プレスリリース
https://www.corner-inc.co.jp/news/2025-11-13/

生産性DX編集部

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