フリーランスのトランジション採用、検討企業が44.3%に

人事・採用最新動向

打診検討中を含めると企業の半数以上が該当

株式会社GIGは26日、人事・採用担当者を対象とする「フリーランス・業務委託採用」に関する調査を実施し、その結果をとりまとめて公開した。多くの企業が「正社員としての採用(トランジション採用)」を取り入れ始めていることが明らかになっている。

調査は2025年10月、オンラインアンケートにて、人事・採用担当者を対象に実施、106人から有効回答を得た。

フリーランスで業務依頼をしていた人に、正社員としての採用を検討・打診したことがあるか尋ねたところ、「ある」が44.3%、「検討中」が12.3%で、「ない」が42.5%だった。

検討・打診したことがある企業が半数近くにのぼったほか、「検討中」を含めると全体の56.6%になり、半数超の企業がフリーランスを正社員登用の視野に入れていることが分かる。

フリーランスとしてプロジェクトに参画し、その中で対象者のスキルや人柄、企業との相性が確認できていると、即戦力かつミスマッチの少ない正社員候補になると判断している企業が多いとみられた。

正社員化の打診時点で、どのくらいの期間フリーランスとして業務に関わっていたか、登用打診までどのくらいの期間を要しているのかを続けて調査した。

すると、「1カ月~3カ月未満」が3.3%、「3カ月~6カ月未満」は20%、「6カ月~1年未満」が26.7%、「1年~2年未満」が最も多く31.7%だった。「2年~3年未満」は5%で、「3年以上」は11.7%となっている。

半年から2年未満で58.4%となり、比較的短期~中期的な期間で打診に至っていることがうかがわれた。半年程度の期間で対象者の実務能力や相性、貢献度を十分に評価していると思われる。

フリーランスを「正社員として採用(トランジション採用)」検討・打診した企業

ポイントはスキルと信頼関係

正社員化を検討したフリーランス人材に共通する特徴を複数選択可で選択してもらうと、「専門性やスキルが非常に高い」が最も多く、55.0%だった。まずは実務能力を評価している。

2位は「周囲と積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を築いている」の48.3%、3位は「企業文化やチームへの理解度が高い」の45.0%となった。組織への適合性と関係構築力を示す項目として上位に挙がっている。

以下4位に「業務範囲を超えて自律的に動ける」の43.3%、5位「プロジェクトの成果に大きく貢献した」の41.7%、6位には「業務へのコミットメントや責任感が非常に高い」の35.0%が入り、7位は「長期的に一緒に働きたいと思える人柄」の28.3%となった。

スキルの高さはもちろんだが、組織の一員として円滑に業務を遂行する姿勢があるかどうかがポイントになっていると分かる。

全体として、ミスマッチのリスクを抑えつつ、スキルと組織力を備えた人材を正社員として迎え入れるため、トランジション採用も広がってきていることがうかがわれる調査結果になった。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

株式会社GIG プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000393.000042378.html

生産性DX編集部

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