みんなの銀行、生成AI基盤「Gemini Enterprise」を全社導入 業務自動化を文化として定着へ

AI・テクノロジー・DX

“ワンクリック化”で業務を刷新 7時間の作業が5分に短縮

デジタルバンクの株式会社みんなの銀行(以下、みんなの銀行)が、Google Cloud のエンタープライズ向け生成AIプラットフォーム「Gemini Enterprise」を全従業員向けに導入した。先行プロジェクトで得られた成果を全社に広げ、AI協業を前提とした業務スタイルを根付かせる狙いがある。

導入の背景には、口座数や取引量の増加に伴い、AML(マネー・ローンダリング対策)や金融犯罪対策に関する事務負担が急速に膨らんでいた点が挙げられる。みんなの銀行はこの課題に対し、行内プロジェクトチームが生成AIモデル「Gemini」を活用し、業務フローの抜本的な見直しに着手した。

特徴的なのは、プログラミング未経験の行員がAIの支援を受けながら、Excelマクロ(VBA)やPythonを用いた自動化ツールを自ら開発した点だ。AIがコード生成を支援したことで、業務効率の向上につながるツールを短期間で内製できたという。

その結果、従来は複数名が手作業で行っていた「集計表作成」「フォルダ整理」「帳票出力」「報告書作成」などの工程を、RPAツールと組み合わせて“ワンクリック”で完了できるようにした。

一部の工程では、これまで7時間かかっていた作業が5分で終わるまでに短縮され、業務全体では約47%の作業時間削減を実現。ヒューマンエラーの発生リスクも大幅に低減した。

「Gemini Enterprise」の導入

AIエージェントの社内展開へ 人的資本を高付加価値領域へ

今回の「Gemini Enterprise」導入は、こうした成功事例を一部の部署に留めず、組織全体のカルチャーとして定着させるためのものだ。みんなの銀行は、バックオフィス業務においても複雑な作業をシステム化し、担当者が“ワンクリック”で業務を完遂できる環境を標準とすることを目指している。

今後は、「Gemini Enterprise」の機能を活かして独自のAIエージェントを社内で展開し、業務実行をAIが強力にサポートする体制を整える方針だ。これにより、行員がより付加価値の高い業務に集中できるようになり、サービス品質の向上や新たなイノベーション創出につながると期待されている。

みんなの銀行は、AIとの協業で得られた効率化の成果を、同社が掲げる「みんなに価値あるつながりを。」というミッションの実現へと結びつけていく方針だ。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

株式会社みんなの銀行 プレスリリース
https://corporate.minna-no-ginko.com/

生産性DX編集部

生産性DX編集部は、生産性向上に向けたDX活用の知見を、わかりやすく発信しています。経営や組織、働き方、テクノロジーまで幅広く取り上げ、生産性向上に取り組むすべての人に、中立的な視点で考えるきっかけや実践のヒントをお届けします。

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